ふと見上げると、空にいるおつきさま。日常で出会うその様々な姿は、皆さんの目にはどのようにうつるのでしょう。

おつきさまこっちむいて

『おつきさま こっちむいて』片山令子ぶん、片山健え、福音館書店、2006  amazon

空の低いところに浮かぶ、細い細いおつきさま。自転車に乗っていると、どこまでもついてくるおつきさま。昼間の白いおつきさま― だんだんと姿を変えながらも、いつも空に浮かんでいるおつきさまに「ぼく」は「こっちむいて」と話しかけます。

とうとう、まんまるなおつきさまがこっちを向いてくれたとき、その明るい光を浴びながら、ぼくはおつきさまとどんな話をするのでしょう。

ぼくと一緒に、ゆっくりと心が満たされていくような一冊です。

いま何しているの?おつきさまに話しかけたくなる絵本

まるでぷいっと顔をそらせたような細い横顔のおつきさまに、ぼくは、「おなかがすいているの?ぼくとおんなじだね」と話しかけます。

雲から姿を現したぴかぴかのおつきさまには、「くもでかおをあらったみたい」。昼間の白いおつきさまには、「アイスクリームみたいにおいしそう」。家々の間に浮かぶおつきさまには、「でんせんの つなわたり」をしているよう。

ぼくがおつきさまに語りかけることばの一つ一つに、うっとりしてしまいます。

おつきさまこっちむいて

いつも空に浮かぶおつきさまは、誰にとっても、身近で当たり前のものになっているかもしれません。でも、ふと顔を上げたときに見つけたおつきさまが、自分だけの宝物のように思えたことって、ありませんか?

疲れているときに見上げた空。誰かといるときに見上げた空。その時々で、同じおつきさまが違って見えるかもしれません。この絵本を読めば、きっと、無意識に見上げていたおつきさまとの時間を、もう一度じっくりと味わってみたくなるはずです。

にこっとポイント

  • 無意識に眺めていたものの良さに、改めて気づくことができるかもしません。
  • どんな姿でも、美しいと思える心を感じることができます。
  • 今年、2018年の十五夜(中秋の名月)は、9月24日です。お月さまに話しかけたくなるようなこの絵本を読んで、十五夜への期待を募らせてみていはいかがでしょうか?

 

(にこっと絵本 Haru)

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