『ちいさなみどりのかえるさん』フランセス・バリー作、たにゆき訳、大日本絵画、2008 amazon
田んぼに水が張られると、カエルたちが卵を産み、しばらくすると、おたまじゃくしが孵ります。
カエルは、変態がよくわかる育てやすい生きものであり、子どもたちの身近にある生きものでもあります。
私も、小さいころは毎日のようにすくって持って帰っていました。
ぬるぬるとした感触に手を入れて、おたまじゃくしがビチビチするのが気持ちよかったのですが、大人になった今ではとんでもない! もうそんなことはできないし、実は見るのも苦手です。
孵ったオタマジャクシは、まず、後ろ足が生えてきて、次に前足が生えてきてきます。
そのうち、しっぽがだんだん縮んでいって、カエルになるのです。
この作品は、放射状に1ページずつ広がるしかけで、最後に絵本は大きな丸いお池になります。
全部めくった後に、中心のページをめくるのをお忘れなく。おたまじゃくしの飼い方が紹介されていますよ
ところで、カエルのえさは、10分くらいゆでて乾かしたレタスって、私は初めて知りました。科学絵本としても活用できるし、おはなし会では、他のカエルの作品と合わせて紹介するのもおもしろいかもしれませんね。
にこっとポイント
- 身近なカエルを扱った、しかけのある科学絵本です。
- 絵本が大きく広がるのは楽しいものですが、小さいお子さんにとって、ページを斜め上に開いていくのは少し難しいみたい。いつものように開こうとして「ぴりっ」となっちゃわないように、そばで大人が見守ってあげてください。
(にこっと絵本 森實摩利子)