表紙には、シンプルに食パンが1枚だけ。けれど、ページを開くと「ぽん ちん ぱん」の世界に一瞬で引き込まれます。
児童館の幼児クラブのプログラムで、あそびの導入として読んだ絵本の中で、その後の活動にスムーズにつながった絵本や、親子に好評だった絵本を紹介します。親子でのあそびの前に、1冊読んでみてはいかがですか? その後のあそびの世界が、ぐっと広がるはず!
「リズムあそび」に『ぽんちんぱん』
『ぽんちんぱん』、柿木原政広、福音館書店、2014 amazon
最初は、食パン。「ぱんぱん しょくぱん ぽん ちん ぱん」と1枚めくれば、食パンの一部をちぎった、顔つき食パンが登場します。次は、「ぱんぱん ロールパン ぽん ちん ぱん」とロールパン、そして、ドーナツ、フランスパンにあんパンまで、ちぎって顔にしちゃいます。
リズミカルなことばの繰り返しと、そのリズムに合わせて登場するパンたちの「顔」にも注目の写真絵本です。
リズムあそびへの導入ポイント
『ぽんちんぱん』は、あそび心と親しみやすさ満載です。普段目にすることが多いパンを用いていて、小さな子どもでも身近に感じることができる点と、「ぱん」という響きを上手に利用し軽快な言葉のリズムに乗せている点、この2つの要素がリズムあそびに役立ちます。
マラカスやたいこなど楽器を使ってあそびたいときの導入に読むのはもちろん、絵本の「ぽん ちん ぱん」の言葉と一緒に手をたたくだけでも充分楽しめます。読み聞かせ後、「ぽんちんぱん」ブームが、巻き起こりました。
にこっとポイント
- ゆっくり読んだり、速度を上げて読んだりと、スピードに変化をつけても楽しめます。
(にこっと絵本 SATO)