
『かたつむりタクシー』たむらしげるさく、福音館書店、2018 amazon
アリのお父さんと子どもが、おばあちゃんのうちに出かけます。
でも、途中で雨が降ってきてしまったので、かたつむりのタクシーに乗ることにしました。
橋の下も、水の中もすいすい。

ガソリンスタンドならぬ、ジューススタンドでエネルギーの補給。
そして、星が見えるようになるころ、おばあちゃんのうちに着きました。
『かたつむりタクシー』のストーリーは、ごくごくシンプル。
でも、のんびりとした空気が心地よく、いつまでも眺めていたくなったり、何度も見たくなったりする絵本です。
たとえば、フルーツドロップの缶のおうちや、キノコの傘、トンボ飛行機(?)に乗っている虫たち。

足元に広がる小さな世界は、穏やかでなごやかです。
でも、もしかしたら普段気づかないだけで、こんな暮らしが営まれているのかも…… と空想が膨らんで、小さなお子さんだけでなく、大人でもわくわくしてしまうような、そんな世界でもあります。
お出かけの難しい雨の日に、少し疲れたような日に、ぜひ、ゆっくりご覧ください。
にこっとポイント
- 雨の日の虫たちの暮らしがのぞけるような、わくわくする絵本です。
- のんびりとした空気が心地よく、いつまでも眺めていたくなったり、何度も見たくなったりします。ほっとしたいときにもおすすめです。
- お子さんと読むなら、おしゃべりしながら読んだり、読んだ後で、かたつむりタクシーでのお出かけの絵を描いたりするのも楽しいですよ。
(にこっと絵本 高橋真生)