自閉症スペクトラム(ASD)のすずちゃんの、ママからのお手紙
今日、4月2日は「世界自閉症啓発デー」です。
国連総会(2007年12月18日開催)において決議され、毎年、全世界の人々に自閉症を理解してもらう取り組みが行われています。
4月2日から8日までは、発達障害啓発週間。シンポジウムが開催されたり、世界各地のランドマークのブルーライトアップが行われたりしています。
自閉症をはじめとする発達障害について知ること、理解することは、発達障害のある人だけでなく、誰もが幸せに暮らすことができる社会の実現につながりますね。
絵本からも、自閉症を学ぶことができるんです。ご紹介したいのはこちら、『すずちゃんののうみそ』。
『すずちゃんののうみそ』竹山美奈子作、三木葉苗絵、宇野洋太監修、岩崎書店、2018 amazon
保育園に通っていたすずちゃん。周りのお友達は、みんなと同じようにできないすずちゃんが気になります。
「ねえ、すずちゃんママ すずちゃんはどうして年長さんなのに くつを一人ではけないの?」
子どもたちから寄せられるシンプルな「?」に、すずちゃんママがわかりやすく、「障害」について答えていきます。
自分とは違うすずちゃん。けど、仲良くしよう― そう思う子どもたちに、感謝の気持ちと「すずちゃんのなぞ」(障害理解)を伝えようと、お母さんが紙芝居を描き、それが絵本となりました。
大人は違っていることに変に敏感で、子どもを前にすると「どう伝えていいかわからない」から、ごまかそうとすることがあります。
そんな状況になったとき、この作品の力を借りて、シンプルにまっすぐに「障害」というものをお子様に伝えられてはいかがでしょうか?
あなたの周りにも、発達障害の方がいるかもしれません。まずは知ることから始めませんか?
にこっとポイント
- 巻末には自閉症スペクトラムについての詳しい解説があります。
- 保育士や教員として自閉症の子どもさんと関わる方が、しっかりとした基礎知識を学べる読み応えのある絵本です。
- すずちゃんのお母さんへのインタビューです。ぜひこちらも併せてお読みください。
→ https://dual.nikkei.co.jp/atcl/column/17/101200003/012900195/
(にこっと絵本 森實摩利子)