小学生の頃、夏休みといえば、虫取り網でセミを追いかけまわしていた私。
当時はアブラゼミが主流で、クマゼミは「お宝」でした。今は、逆になっているようですね。自由研究では、セミの幼虫が羽化する様子を観察し、まとめたっけなぁ……。
ということで、今日はセミの絵本をご紹介。
『セミくんいよいよこんやです』工藤ノリコ作、教育画劇、2004 amazon
ベッドで眠っているセミくんの所に、カブトムシから電話がかかってきました。
「いよいよだって」「こんやだって!」
昆虫たちに次々と情報が伝達され、なにやらみんな準備を始めました。
さて、その日の夜、目覚ましで目覚めたセミくん。長くお世話になった家に別れを告げて、地上へと赴きます。
殻から抜け出たセミくんを待ち受けていたのは……。
セミは、種類によっては6年から15年くらい土の中で成長し、そうして地上に出て羽化します。一説には、寿命は1週間ということですが、これは飼育した場合の話で、野外では1か月ほど生きるそう。
それでも、何年も土の中にいたのに、地上で飛び回れるのは1か月なんて、短いですよね。
夏の暑い日、セミの声は暑さを助長させてうるさいかもしれませんが、それは、セミが一生懸命生きている証でもあるのです。
がんばれ、セミくん!!
にこっとポイント
- セミの羽化までの様子がわかる作品です。もっと知りたいというお子さまには、ぜひ図鑑をすすめてあげてください。興味のあることを自分で「調べる」習慣をもつと、さらに世界が広がっていきますよ。
(にこっと絵本 森實摩利子)