『はなび ドーン』カズコ・G・ストーン、童心社、2012 amazon
暗い夜空に向かって、「シューッ」と、上がっていく一本の光。何かな?
その後、「パパパパーン」「キラキラキラ」と、花火は、だんだんと華やかになっていきます。
そして再び、暗い夜空に、「シューッ シューッ シューッ」と、3本の光が上がっていきます。さあ、今度は、どんな花火を見ることができるのでしょうか?
明るく華やかに描かれた花火と、音の表現に注目!
最初は、夜空に一つ開く花火。その後、数も種類も次第に増えて、どんどん盛り上がっていく感じは、本物の花火大会そのままに表現されています。
そのため、花火をまだ知らない赤ちゃんが楽しめるのはもちろん、本物の花火を見たことがある子どもも、それを思い出しながら読むことができます。
藍色の背景に、赤、青、黄、緑、白……と、色鮮やかな花火の絵は、表紙を見ているだけでも、元気をもらえるくらいのパワーがあります。打ち上がる花火にぴったりと合った音の響きも、とても心地よい絵本です。
赤ちゃん絵本に分類される絵本ですが、以前、夏のおはなし会の導入で読んだときには、幅広い年齢層に人気がありました。
今年は、夏祭りも中止の地域もあり、大きな打ち上げ花火を、見る機会は少なくなるかもしれませんが、その分、花火の絵本を親子で楽しんでみてはいかがでしょうか。
にこっとポイント
- 色鮮やかな花火の絵と、音の響きを大切にした文が魅力の赤ちゃん絵本です。
- 「パン」「ドーン」など、言葉を覚えたての子どもでも、まねしやすく、くり返し読みたくなる工夫がなされています。
(にこっと絵本 SATO)