PICK UP! 夏の自由研究におすすめの絵本

そろそろ雨の季節に突入でしょうか? 今年の梅雨は、どんな具合でしょう。

災害ほどの雨は困りものですが、雨の日の、しっとりとした感じが嫌いではない私です。紫陽花も美しいですしね。

さて、雨の音ってどんな音でしょう? パラパラ、ザーザー、しとしと…… いろいろ思いつきますが、この作品では、全く違った音がしているようです。

『あめ ぽぽぽ』。

あめぽぽぽ

『あめ ぽぽぽ』ひがしなおこ作、きうちたつろう絵、公文出版、2009 amazon

…… ぽぽぽ?

なんだか不思議に思いませんか? 雨の音に「ぽぽぽ」だなんて。

実はこの音、傘にあたる雨粒の音なんです。

「ぽぽぽ」は、かさにあたる雨の足音。「ぽとぽとぽと」は、砂場についた雨の足跡。

版型の小さめな作品なのですが、視点が移り変わることで、奥行きを感じさせます。でも、それだけではなく、この音にも秘密があるように思うのは、私だけでしょうか。

たくさん降る時の音と、その小さな雨粒ひとつに耳を澄ませた時の音と、その違いを楽しませてくれる作品だと思います。

耳に心地よい雨の音の世界を、ぜひ楽しんでください。

にこっとポイント

  • 耳に心地よい雨の音の世界を、楽しんでいただきたい絵本です。
  • 表紙をよ~く見てみて。「ぽ」の半濁点がしずくのカタチになっていますよ。
  • 雨粒もよく見てください。一つひとつに顔が書いてあるんです。それぞれが、それぞれの音を奏でていて、それぞれに個性がある。そんな気持ちにさせてくれます。
あめぽぽぽ_裏表紙

(にこっと絵本 森實摩利子)

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