表紙に描かれているたいこの子が、この絵本『どん!』の主役・どんとちゃんです。

『どん!』西村敏雄、金の星社、2014 amazon
どんとちゃんは、いつでもどこでも、「どん! どこ! どん!」と、音を鳴らします。
ある日、どんとちゃんが、どこかへお出かけをします。「とことこ とことこ」歩いていくと、途中の道で、たぬきさんにブタさん、ねずみさんに出会いました。
「こんにちは~ ど~ん! げんきですか~ どどんが ど~ん!」と、どんとちゃんは、たいこでごあいさつをします。
再び、「とことこ とことこ」歩いていくと、行く手を川がふさぎます。「あらら……」。さて、どんとちゃんは、どうするでしょうか?
『どん!』は、くり返し楽しめるユーモア絵本ですが、「たいこ」に焦点を当てているところにオリジナリティーがあり、とても興味が湧きました。
いつでもどこでもたいこを鳴らすどんとちゃんですが、たいこの部分の文字は、どのページも太字で表現されているので、その大きな音まで読者に伝わってくるような気がします。
また最初のたいこの音は、「どん! どん!」と普通なのですが、読み進めていくと、「どんぴしゃり!」「てんど~ん!かつど~ん!」「よーいどん!」など、バリエーションが増えていくのが面白いです。
スピード感のある展開で、ピンチも乗り切るどんとちゃん、読み聞かせにもおすすめです!
にこっとポイント
- いつでもどこでも元気にたいこを鳴らす「どんとちゃん」が主役のユーモア絵本です。
- おはなし会等では、たいこの部分をどんとちゃんになりきって読むと、伝わりやすいです。
- たいこが活躍するお祭りの時期に読むにも、「どんぴしゃり!」の絵本です。
(にこっと絵本 SATO)