PICK UP! 読むと元気になる絵本
5ふんだけちょうだい

『5ふんだけちょうだい』ジル・マーフィ作・絵、木坂涼訳、ひさかたチャイルド、2024 amazon

ぞうママがちょっと寝坊して起きてみたら、キッチンが大惨事。机の上にも下にもいろいろなものが散らばるようなありさまで、ママの口からは「ああ、なんてこと―」ということばが漏れます。

そこで、ぞうママは、大好きなティーセットとトーストをおぼんに乗せて、そーっとお風呂に行こうとしますが……。

『5ふんだけちょうだい』は、ママが大好きな3人のぞうの子どもたちとママのやりとりに、思わずくすっと笑える絵本です。

ママだって、たまにはゆっくり過ごしたい!

子どもからちょっと目をはなすと、しっちゃかめっちゃかな家の中。もうお手上げ状態で、現実逃避で自分時間を確保したい、なんて日も、子育て中にはありますよね。

この絵本で繰り広げられる、「ママが大好き!」という子どもたちと、5分だけでもゆっくりしたいママの攻防戦は、うちもこうだったなと懐かしく思いながら読むことができました。

この春から、わが家の末っ子もランドセルを背負って登校を始めました。トイレにこもってみても、お風呂に浸かっていても、ドアを勢いよく開けてきて「ママ!」と笑っていた息子は、今はもうこちらを振り返らずに学校へ向かっていきます。

本作が1作目である「ぞうさんかぞく」シリーズの第2弾・『しずかなよる』(2025年3月21日発行)も、あわせておすすめです。

しずかなよる

子どもたちのドタバタ劇や、家族のちょっとしたやりとり、そして思いやりが垣間みえる一幕には、共感せずにはいられません。子育てに奮闘するすべての方たちに贈りたい1冊です。

にこっとポイント

  • イギリスのロングセラー絵本です。家族のやりとりに共感しながら読むことができます。
  • 慌ただしい毎日の中の、親子のかけ合いを楽しく読むことができます。

(にこっと絵本 Haru)

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