赤ちゃんから高齢者まで幅広い世代が楽しめる、わらべ歌の世界。
大阪YWCA千里子ども図書室案、ごんもりなつこ絵、福音館書店、2007 amazon
子育て支援センターなんかに行くと、先生がわらべ歌で赤ちゃんをあやしてくれます。
やさしい眼差し、温かいぬくもりのある手。そして単調だけど耳に残るフレーズ。
赤ちゃんはじーっと先生のお顔を見て、キャッキャと喜んだり、じーっと聞き入ったり、いろんなお顔を見せてくれます。
こういうわらべ歌は、口伝えに歌い継いできたものです。ですから、地域によって少しずつフレーズや歌詞が違うのも特徴でしょうか。
わらべ歌が絵本になったものはたくさんありますが、今回はこちら『いちじく にんじん』をご紹介しますね。
「いちじく にんじん さんしょに しいたけ ごぼうに なす はす きゅうりに とうがん」
数え歌で、1から10まで数字になぞらえた野菜たちが出てきます。
見開きで一つの野菜、背景は真っ白。ぱっと絵が目に飛び込むのも、この作品の力のあるところです。
赤ちゃんに歌いながら見せてやるのもよし。
少し大きくなった子とは、「2はなんだろうね?」なんて言いながら当てっこするのも楽しい。
私なんかは高齢者施設で読むことがあります。なつかしいわらべ歌と、目に入るなじみのある野菜たちに、みなさん喜んでくださいますよ。
歌や節のあるものは、異年齢の集団でも読みやすい感じがします。おはなし会なんかでもいいかもしれませんね。
にこっとポイント
- 幅広い年齢で楽しめる、おはなし会にもおすすめの絵本です。
- 楽譜がついてないから歌えないという方は、ぜひYouTubeなどを検索してみてください。歌詞は少し違うけど、参考になりますよ。
(にこっと絵本 森實摩利子)