目の前に一本の線。タイトルの通り「せん」が主役の絵本です。
『せん』あらい ひろゆき作、岩崎書店、2017 amazon
線もいろいろでして、「ちゅるん」とまあるい線や「ギザギザ」ととがった線、「ふにゃふにゃ」の線もあるんです。
線には音がくっつきます。「ぴょーん」「ちゅるん」「ががががが」― 子どもが喜ぶ、オノマトペがいっぱい。
目で楽しんで、音で楽しんで、とにかくいっぱい楽しい作品なんです。
さてこの作品、読み方に一工夫……。
「さあ、指を出してみよう」「一緒に線を書くよ」こんな風に声をかけて、一緒にからだを動かしてみてください。
空中に描いてもいいし、床に描いてもいい。そのどちらも楽しいんです。
指で書いた後は、立って全身を使って、線を表現してみてはどうでしょう。実際にやってみると、結構な運動量で、私は毎回汗をかきます。
赤ちゃんだったらお母さんがお腹や背中なんかに。書いてあげるのもいいですね。きっとくすぐったくて笑っちゃいますね。好きな線は、たくさん繰り返して書いてもいいですしね。
日常にあるいろいろな線と色々な音を結び付けてくれる、ことばへの橋わたしの一冊です。
にこっとポイント
- 読み方にルールはありません。赤ちゃん絵本ですが、様々な年齢のお子さんと楽しめます。大きくからだを使って飛び跳ねて!!
(にこっと絵本 森實摩利子)