「にらめっこしましょ 笑うと負けよ あっぷっぷ」― 昔からある遊び歌ですが、この絵本は少し歌詞が違います。
『こわめっこしましょ』tupera tuperaさく、絵本館、2018 amazon
「こわめっこしましょ 泣いたら負けよ べろべろ べぇ~」
あらら、にこにこしていたはずの一つ目小僧さん、べぇ~っと恐ろしい顔です。
以前、ある書店のおはなし会で、この絵本を読みました。聞き手の中には、小学校3年生のアメリカから来た男の子も。
フランケンシュタイン、魔女、ゾンビ……日本の子どもたちが、「うわぁ~」と恐がる中、彼は平気な顔をしていました。
でもでも、彼が泣きそうになっちゃったページがあるんです。
それは、オニ。
それはもう、驚いてのけぞって、後ろにいたお父さんの手をつかんだのでした。
今日一番の恐がりの場面。ほくそ笑む私。
ほかのどの子よりも怖がっていたので、少し興味がわいてお父さんに尋ねました。
すると、「オニは初めて見たからね(笑)」。
フランケンシュタイン、魔女、ゾンビは馴染みのあるものだそう。ハロウィンなんかで、仮装したり装飾で見たりしているから、たいてい怖がらないそうです。
でもオニは、アメリカにはいないですものね。
恐いものは人それぞれ。そして、恐いと思っていても、先のページが気になるものです。
さあ、こわめっこしましょ!
にこっとポイント
- ハロウィンの季節がやってきます。お話会の始まりに、みんなで声をそろえて「こわめっこしましょ」とやってみてください。盛り上がりますよ。
(にこっと絵本 森實摩利子)