「かお に め が ふたつ」「はな は ひとつ」「くち も ひとつ」― かおの土台に目・鼻・口が加わるだけで生まれる、いろいろな表情。
「たのしい かお」「かなしい かお」、「いたずらな かお」に「すました かお」など『かお かお どんなかお』には、様々な「かお」が登場します。
『かお かお どんなかお』柳原良平さく、こぐま社、1988 amazon
読むときには、自然と大人も渾身の顔芸(?) を披露することになり、それにつられた子どもが顔真似を……。
『かお かお どんなかお』は、一緒に読んでいるみんなに笑顔があふれてくる、シンプルなのに楽しくてしょうがない、そんな絵本です。
そもそも「顔」は子どもたちが大好きなもの。この絵本を読んだ後、子どもが感情を表現したものによく目を向けるようになることがあります。たとえば悲しい顔をしたキャラクターを見て、「えーん」と泣きまねをしたり、食べものを食べているときに頬に手を当てて「あまーい」と言ったり。
絵本を読むことが、相手の思いをくみ取ったり、自分の感情を表現したりするきっかけとなっていくのかもしれませんね。
さらに、読む時だけで終わらないのが、この絵本の楽しいところ。『かお かお どんなかお』の遊び方をご紹介します。
木の実に顔!
拾った実に顔を描いて飾ってみると、お散歩の戦利品がさらにかわいくなりますよ。
冷蔵庫に顔!
顔型はマスキングテープ、目・鼻・口などのパーツは磁石やマグネットシートです。どれも100円均一ですぐに揃えられますよ。我が家では、私がお料理中に、子どもが「かおづくり」をしています。
お正月に顔!
「冷蔵庫の顔」、小さなホワイトボードを使えば、いつでもどこでもできますね。お正月には、家族で福笑いのように遊んでみてはいかがでしょうか?
絵本を読んでいるときだけでなく、生活や遊びの中まで広げていける、深みのある『かお かお どんなかお』。大人の方にも、思いっきり、楽しみながら読んでほしいと思います。
にこっとポイント
- 絵本を読みながら親子で顔を見合わせて、たくさんの表情や気持ちを共有できます。
- 遊びにつなげて、生活の中で興味を広げていくことができます。
- 『かおノート』もおすすめです。
(にこっと絵本 Haru)