『おばけだじょ』tupera tupera作、学研、2015 amazon
ぐわっと口をあけ、「たべちゃうじょ」。「ばあっ!」といったその瞬間に、にょきっと手が出てきて……。
「こわい!」と思いきや、なんだかかわいくってうれしくなってしまう、こわいもの大好きな子どもたちも笑顔いっぱいになる絵本です。
無限読み聞かせまちがいなし! こわくてかわいい黒いおばけの魅力にハマる絵本
子どもたちは、こわいものが大好き! 「たべちゃうじょ」「ぐわぁぁぁ」といった盛り上がりポイントでは、「キャー!」という子どもたちの歓喜の(?)悲鳴があがるはず。
そんな中でも、「あれ?」「おばけの正体って実は?」というひらめく展開もあり、何重にも楽しめるのです。
また、表紙側と裏表紙側の見返しの違いにも注目です。「おばけ」の正体にも関係のある絵柄になっていることや、メタリックのような色合い、真っ黒な色調のチョイスにも、細かなこだわりが感じられます。
背景も、「おばけ」がポワッと浮かび上がるような、光の風合いが絶妙。シンプルな表現の中にも、見逃せないポイントがたくさんの贅沢絵本です。
そんな絵本ですから、子どもたちは、一度読んでその正体を知っていても、何度も「読んで読んで!」とせがむのです。
わが家でも大人気のこの絵本は、一度読み始めると読み聞かせループから抜け出せません。シンプルな展開なので、果てにはそらんじてしまうほど。
5歳の娘が下の子に読み聞かせていたり、2人で「おばけだじょ」ごっこをしていたり、大人の手を離れても、わが家ではこの絵本が子どもたちに根付いています。
ちなみに、大人目線からは、子どもの言う「おばけだじょ」のかわいさは、まさに「萌えポイント」です。
中毒性のあるこの絵本、ぜひ子どもたちと盛り上がってみてください。
にこっとポイント
- 親子でも、大人数でも読み聞かせにおすすめです。盛り上がることまちがいなしです。大人もぜひ、楽しみながら読んでみてくださいね。
- そろそろこの絵本の「おばけ」にたくさん出会える季節になってきました。暖かい日差しの中、水の中を覗いてみるのも楽しいですね。
(にこっと絵本 Haru)