気持ちをことばで表現すること― これは大人にとっても難しいことで、あらためて意識しないとできないことでもあります。
気持ちとことばを結びつけるには、どういう方法があるかな? できれば、優しい方法で、負担なく語り合いたいな。そんな思いの中、見つけたのがこちらの1冊です。『どんなきもち?』。
『どんなきもち?』ミース・ファン・ハウト作、ほんまちひろやく、西村書店、2015 amazon
作品には、魚が描かれています。見開きに、魚とそれにまつわる気持ちが一言。わくわく、もじもじ、むしゃくしゃ、ドキン。
むしゃくしゃのページを見てみると、赤い魚が目をぎゅっとつぶり、口を大きく開けています。苦しそうな表情です。
この気持ちが当てはまる時があったとします。そうしたら、今抱えているもやもやは、「むしゃくしゃ」だ。そうわかれば、「むしゃくしゃ」をどう解消すればいいのか考えて、前に進むことができる。
気持ちとことばとを結びつけるのは、先に一歩進むためにも必要なことだと感じています。
私が個人的に気になるのは「やきもち」。この気持ちはなかなか認めにくくって、だけど、「ああ、うらやましくてやきもちやいていたんだな」とことばと結び付いたとき、ストンと腑に落ちるというか、モヤモヤが晴れていくことがあります。
大人のモヤモヤ解消にもおすすめですよ。
にこっとポイント
- 気持ちとことばを結びつけ、一歩前に進んだり、モヤモヤを解消したりするきっかけになる絵本です。
- 文中の文字は、作者ミース・ファン・ハウトさんが描いたものだそう。文字がまるで感情をもったイラストのようです。感情と文字の表現も、ぜひ楽しんでくださいね。