PICK UP! ハロウィンとモンスターたち

にんじんが目をつぶって印を結んでいる……。

おやっ? と目に留まり、思わず手にしたオレンジ色の絵本がこちら、『にんじんのにんにん』。

にんじんのにんにん
『にんじんのにんにん』ふるやかおる作、アリス館、2015 amazon

寒い冬の間、ゆっくりと土の布団で眠ていたにんじんの「にんにん」は、春の温かさとともに目を覚ましました。

にんにん忍法、「ぐんぐん どんどん のびるの術!」。

小さな芽から緑の茎がどんどん伸びて、やがて花を咲かせます。そして花は枯れ、その後たくさんの種ができたのでした。

さてさて最後の大仕事。にんにんは、力を振り絞り、忍法で種を畑に振りまきます。

畑いっぱいに実ったにんじん。一本のにんじんから、いっぱいのにんにん。

たねたねいっぱいつくるの術は大成功なのでした。

この物語は、作者のふるやさんが、農家にもらったわずか2cmの間引き菜を植えた体験から始まります。小さな苗が花を咲かせた、その姿に魅了されたのだそうです。

にんじんが忍者という設定が楽しいことはもちろん、ページをめくることで次々とテンポよく愉快な忍術が繰り広げられるところは、おはなし会でも盛り上がること間違いなし!

植物本来の力強さを、楽しく愉快に伝えてくれる作品です。

にこっとポイント

  • 種を残していく様子を忍者の忍法になぞらえたこの作品、植物のことを学ぶきっかけとしていかがでしょう?
  • 始めの見返しにはにんじんの種、後ろの見返しにはにんじんの種の取り方が詳しく書かれています。

(にこっと絵本 森實摩利子)

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