ぼくたちは みんな おなじ そらの したで いきている
今、みなさんはどこでこの文章を読んでいるでしょうか。駅のホーム? それとも、心地よい部屋?
では、今の心は、どのような状態でしょうか。この絵本のさまざまな動物たちと同じように、みなさんも、それぞれの場所でそれぞれの過ごし方をしているのだと思います。
『おなじそらのしたで』ブリッタ・テッケントラップ作・絵、木坂涼訳、ひさかたチャイルド、2017 amazon
孤独を感じている、苦難の中にいる、疲れを感じている……。そんなときにこの絵本を開いたとしたら、ああ、私は一人じゃないんだな。みんな生きているんだな、と改めて感じることができるでしょう。
表紙で目をひく、型抜きされたしかけが、世界のさまざまな場所にいる動物たち、そして私たちも同じ空の下でつながっていることを、1冊を通して教えてくれます。
ここでも、遠くでも。いつでも、どこにいても。雲の下で、愛のもとで、風や雨の中で、そして明るくあたたかな黄色で輝く月の下で、誰かと出会い、誰かと過ごし、そして空を見上げる。
ページをめくり、声に出して文を読むうちに、きっと穏やかな気持ちになっていくはずです。月が綺麗な晩に、空を見あげながら思いをはせてみたくなる絵本です。
にこっとポイント
- 同じ空の下で皆がつながっているよというメッセージとともに、ほっとした安心感を得られます。大切な人へのプレゼントにもおすすめです。
- かわいい動物たちの身を寄せあう姿に、感情移入しながら穏やかな気持ちで読めますよ。
(にこっと絵本 Haru)