PICK UP! 外に出たくなる絵本
うみへいったちいさなカニカニ

『うみへいったちいさなカニカニ』クリス・ホートン作、木坂 涼訳、BL出版、2019 amazon

海のそばの岩のくぼみで暮らす「おおきなカニカニ」と「ちいさなカニカニ」。

今日は、ちいさなカニカニが、初めて海へ行く日です。

ちいさなカニカニは大喜びしますが、実際の海を目にしたら、「ぼくたち、うみに はいらないほうがいいかもね」と、ひるんでしまいます。

おおきなカニカニが、「しんぱいするなって」と励まし、ちいさなカニカニは、一歩ずつ海の中へと入っていきます。

さて、海の底には、どんな世界が広がっていたのでしょう? ちいさなカニカニが、大きな海をドキドキわくわくしながら体験するおはなしです。

ちいさなカニカニの挑戦と、横で見守るおおきなカニカニに注目!

初めてのことって、ちょっと怖くて、踏み出すのに勇気がいったり、直前で「やっぱりやめようかな?」と思ってしまったりもしますよね。

でも、いざ飛び込んでみると、そこには新しい世界が待っていたり、想像した以上に楽しい場所だったりすることが多いのかもしれません。

この絵本では、初めて海へ行くという体験を通して、ちいさなカニカニの心の動きが一つひとつ丁寧に描かれているため、読者も、一緒に、チャレンジした気持ちになることができます。

また、ちいさなカニカニの横で、励まし、海の中へ入ることができるよう背中を押す、おおきなカニカニの存在も、とても大切なことに気づかされます。

子どもが初めてのことに挑戦する前に読む絵本としても、おすすめです!

にこっとポイント

  • 初めて海へ行くちいさなカニカニと一緒に、読者も冒険することができる絵本です。
  • 原題は、『Don't Worry, Little Crab』。「Don't Worry」つまり、「心配しないで」の一言が添えられています。英語版と見比べながら読んでも楽しめる作品です。
  • 『ちょっとだけまいご』や『どうする ジョージ!』の著者であるクリス・ホートンさんの絵本です。

(にこっと絵本 SATO)

おすすめの記事