PICK UP! 心もからだもあたたまる絵本
ひとはなくもの

『ひとはなくもの』みやのすみれ作、やべみつのり絵、こぐま社、2020 amazon

すみれはよく泣く女の子。

悲しいとき、怒られたとき、痛いとき、怖いとき、けんかのとき、悔しいとき、思い通りにならないとき、すみれは泣きます。

そんなすみれにお母さんは、「なんでそんなに泣くの!」って言うんです。

すみれは、こう言い返します。

ひとはなくもの。ないているすみれを、おかあさん、すきになりなさい。

作者・みやのすみれさんが、この作品のもとになる紙芝居を作ったのは、小学校一年生のときだったそうです。

「泣きたくて泣いているわけじゃない。しょうがないんだよ」ということを伝えたくて、紙芝居を作ったんだそう。

ひとはなくもの_中ページ

泣いているのは、ことばにできなかったり、ことばだけでは間に合わないようなその子なりの気持ちがあったりするからなんですよね。

大人って、ついついそれを忘れてしまって、泣いている状態を何とかしようとしがち……。

何が言いたかったのか、ゆっくりと聞く耳を持って関わることが大事だなぁと思います。

よく泣く代表の作者が、あとがきでこう言ってくれています。

泣くことで自分の気持ちを心の奥から吐き出せて、少しは気持ちが落ち着いたり頑張ろうって前向きになれると思います。だまされたと思って、辛いときは勇気を出して泣いてみてください(笑)

みんなにとって、泣くのは必要なことなんですよね。

にこっとポイント

  • 泣いている子への関わり方について、また自分が泣くことについて、はっとさせられる絵本です。泣くことは、みんなにとって必要なんですよね。
  • 作者、みやのすみれさんは、「大家さんと僕」の作者でもあるお笑い芸人カラテカの矢部太郎さんの姪御さんで、絵を描いたやべみつのりさんは、お父さんなのだそうです。ご家族でこうしていろんな形で表現できるのってステキですよね。

(にこっと絵本 森實摩利子)

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