五味太郎発、クリスマスのしかけ絵本!
『まどからおくりもの』五味太郎、偕成社、1983 amazon
サンタさんが、動物たちへのおくりものを持ってやってきました。ねずみさんのおうち、ねこさんのおうち、しまうまさんのおうち……窓から中をのぞき、次々とおくりものを配ります。
しかし、サンタさんがねこさんのおうちだと思ったところは、実は別の動物のおうちでした。しまうまさんがいると思ったおうちにも、なんと違う動物が住んでいました。サンタさんからの動物たちへのおくりものは、間違ってばかり……。
ユーモアたっぷりの、穴あきタイプのしかけ絵本です。
『まどからおくりもの』の3つの魅力
『まどからおくりもの』は、クリスマスの時季にイベント等で何度も読んでいますが、「サンタさんが動物さんを間違える絵本、今年も読んで!」と子どもたちから要望が出たこともあるほど大人気です。
私の考えるこの絵本の魅力は、この3つです。
- サンタさんと一緒にくり抜かれた窓から家の中を見て、どんな動物のおうちか想像できる楽しさ
- 予想外の動物が住んでいるという意外性
- サンタさんからのおくりものが間違って届けられるのに、みんな大満足で終わる幸せな結び
読み聞かせの後、「サンタさんに、本当に住んでいる動物を教えてあげたいね」と6歳の女の子が話しかけてきました。読者は真実を知っているけれど、主人公のサンタさんは最後まで間違いに気づかないところも、この絵本ならではの面白さだと思います。
にこっとポイント
- 小さなお子さんでも楽しめる、クリスマスの定番しかけ絵本です。
- 大型絵本で読むと、本当に動物たちのおうちを訪ねているような気分になれますよ!
(にこっと絵本 SATO)