写真のように鮮やかで美しく描かれた、お正月の食卓に並ぶ、おせち料理。
絵本『おせち』には、黒豆やきんとん、数の子など、お重に詰められたその一品一品が、色や質感まで丁寧に描かれており、まるで目の前に本物が並んでいるかのよう。

『おせち』内田有美文・絵、満留邦子料理、三浦康子監修、福音館書店、2024 amazon
絵を見るだけで、味や香りまで想像が広がります。
時代とともにおせち料理の形は多様になりましたが、新しい年の幸せや無事を願う気持ちは、今も昔も変わりません。
料理研究家・満留邦子さんがこの絵本のために作ったおせちを、内田有美さんが温かみのある絵にしたこの絵本は、日本の伝統食の魅力を改めて感じさせてくれます。
そして、その美しい絵とリズミカルなことばで、おせちに込められた願いをやさしく伝えてくれます。

また、一の重・二の重・三の重へと詰めていく順番も描かれ、おせちの成り立ちなどがわかります。
読んだ後に実際のおせち料理を見れば、食卓での会話が広がり、季節行事をより深く味わうきっかけになるでしょう。

お正月のひとときに寄り添う一冊です。
にこっとポイント
- おせちという行事食を通して、日本人が古くから大切にしてきた「新しい年の無事を願う心」に触れることができます。
- 食卓での会話が広がり、季節行事をより深く味わうきっかけになる絵本です。
(にこっと絵本 Haru)









