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ハリネズミと金貨―ロシアのお話

『ハリネズミの金貨― ロシアのお話』V.オルロフ原作、田中潔文、V.オリシヴァング絵、偕成社、2003  amazon

どこの国にもどの地域にもそれぞれの歴史があり、文化があり、生活習慣があります。ロシアには、「100ルーブリよりも100人の友を持て」という諺があるようです。

年老いた一匹のハリネズミは、偶然道で拾った金貨を使って、寒い冬を過ごすための準備をすることにしました。

干しキノコを買いに行くと、ハリネズミを見つけたリスが「あげるわよ」と袋に詰めた干しキノコを木の上から投げてくれました。そして、「そのお金で靴でも買うといいわ」というアドバイスも。

しかし、靴はカラスが、靴下は蜘蛛がそれぞれプレゼントしてくれたのです。

その上、買い忘れた大事なハチミツまで、冬ごもりの挨拶をしに来たこぐまがプレゼントしてくれました。

寒くなる前に金貨を使うことなく、冬の準備をすることができたハリネズミでした。ハリネズミの人徳(?)でしょうか、彼が出会った動物たちは、皆優しく思いやりのあるものたちでした。

ところで、ハリネズミは、拾ったものの使わなかった金貨を結局どうしたと思いますか? 襟を正したくなる結末です。

オリシヴァングの絵の描写からは、厳しい冬を目前にした冷たい空気も伝わります。寒い季節に心が暖まる絵本を読んでみませんか。

にこっとポイント

  • 人と人との関わり合いや助け合う気持ちの大切さを確認することができると思います。
  • 保育園の年長・年中児に読んでみたのですが、長いお話ですが、よく見てくれました。

(寄稿: 絵本専門士<東京都> 鴫原晶子 / 保育者養成校講師)

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