PICK UP! ひと休みしたいときにおすすめの絵本
うりぼうと母さん

『うりぼうと母さん』矢野誠人写真・文、林良博 監修、大空出版、2020 amazon

神戸市の六甲山で暮らしている「うりぼう」。うりぼうは、イノシシの赤ちゃんです。からだの模様が野菜のウリに似ているから、そう呼ばれているんですって。

うりぼうたちは、母さんイノシシの後について、山の中を移動します。まだ小さいうりぼうにとっては、ちょっとした草むらも、ジャングルのようです。

遊び好きのうりぼうたち、きょうだいで、追いかけっこをしたり、相撲をとったり。でも、遊びに夢中になり過ぎて、母さんを見失ってしまって、大慌て!

さて、うりぼうたちは、無事、母さんを見つけることができるのでしょうか? 大自然の中で生きるイノシシ親子を、ショートストーリーにまとめた写真絵本です。

「イノシシ」のイメージというと、「強い」であって、「かわいい」ではない人がほとんどなのではないでしょうか。けれどもこの絵本では、今までのイノシシのイメージが覆るような、愛嬌のあるうりぼうの表情をたくさん見ることができます。

写真を撮影したのは、日本各地の野生動物を追う動物写真家・矢野誠人さん。警戒心の強い野生のイノシシのリラックスした自然のままの姿を、みごとに捉えています。

中には、うりぼうが、母さんのお乳をおいしそうに飲んだり、母さんと一緒にお昼寝をしたりする姿など、普段は見ることができない貴重なショットもあります。

読んでいると、母さんイノシシのうりぼうたちへの愛情も、たっぷりと感じることができますよ!

にこっとポイント

  • 六甲山の自然の中で生きるイノシシ親子を、ショートストーリーにした写真絵本。第1回日本写真絵本大賞受賞作品です。
  • 表情までよく伝わる写真なので、各ページ、うりぼうの気持ちを想像して楽しむこともできます。
  • 縦19cm×横19cmと、正方形の手に取りやすいサイズで、持ち運びにも便利です。

(にこっと絵本 SATO)

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