PICK UP! 空のきれいな季節に……「飛ぶ」絵本

4月もあと少しでおしまいですね。

新しい季節を満喫している人も、なんとなくうまくいかないと感じている人も、いらっしゃるかと思います。

変わりたかったのに変われなかった。新しい環境になじめない。仕事や勉強が遅れてしまっている。もし、そんなふうに焦るような気持ちでスマートフォンばかり見ている人がいたら、特におすすめしたいのが、こちら、『じっとみるの』です。

じっとみるの

『じっとみるの』たちばなはるか作、岩崎書店、2023 amazon

しずかに じっとみるの
すると わたしは
なかに はいれるの

シャボン玉を見れば、雲の上まで飛んでいけるし、朝、寝ぼけ眼(まなこ)でパンを見れば、それはお布団にもなる。

詩のようなことばと、透明感のある美しい絵で、想像は広がっていきます。

けれども、ことばも絵も、ひんやりとして重く、現実感があるので、決してメルヘンチックではありません。

目の前のものをきちんと見ることで、満たされるものがある。

あなたを、「今、ここ」に連れ戻してくれる絵本です。素敵なものを、たくさんご覧くださいね。

にこっとポイント

  • 日常の中でついおろそかになりがちな、目の前のものをじっと見ることを思い出させてくれる絵本です。
  • 繊細で透明感のある、ことばと絵が印象的です。小学校高学年から大人の方まで、幅広い世代におすすめです。

(にこっと絵本 高橋真生)

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