『もりのなか』マリー・ホール・エッツ作、まさきるりこ訳、福音館書店、1944 amazon
紙の帽子をかぶった男の子がラッパを持って森の中を歩いていくと、様々な動物に出会います。
はじめは昼寝をしているライオン。ライオンは髪をとかして男の子の散歩に付いていきました。
その次は水浴びをしている二匹の象のこども。二匹は身支度をして男の子の散歩に加わります。
その後は、二匹の熊、カンガルーの親子、こうのとり、二匹の猿、それぞれ準備をして散歩の列に加わります。そして最後はうさぎ。彼らは行進をしているように歩いて、いろいろなことをして楽しく過ごします。
お父さんが迎えに来たとき、動物たちはいなくなっていました……。
『もりのなか』は、マリー・ホール・エッツによる1944年にアメリカで出版された絵本です。モノクロで描かれていますが、私は色よりも音を感じました。
保育園の子どもたちからリクエストの多い絵本の一冊です。
成長した子どもが高校生になって久し振りにこの絵本をめくったとき、「カラーではなかったんだ!」と言ったそうです。
日本でも初版から60年近く経っていますが、古さは感じられません。名作古典絵本といえる絵本だと思います。
にこっとポイント
- 男の子が森で動物たちと行進をしているように歩いて、いろいろなことをして楽しく過ごします。保育園の子どもたちからリクエストの多い絵本の一冊です。
- 続編に『また もりへ』があります。ぜひ、こちらも手に取ってみてください!
(寄稿: 絵本専門士<東京都> 鴫原晶子 / 保育者養成校講師)
こちらの記事でも、少し違った視点で取り上げています。
→ 【保育者を目指す学生さんへ】知っておきたい幼児向け絵本・5選!