児童館の幼児クラブのプログラムで、あそびの導入として読んだ絵本の中で、その後の活動にスムーズにつながった絵本や、親子に好評だった絵本を紹介します。親子でのあそびの前に、1冊読んでみてはいかがですか? その後のあそびの世界が、ぐっと広がるはず!
「つみきあそび」に『つみき』
『つみき』中川ひろたか文、平田利之絵、金の星社2007 amazon
顔のついた「つみき」が、ひとつ。「ふたつ みっつ」「よっつ いつつ むっつ」だんだん高く積み上がっていきます。「やったー!」と完成したところへ、てんとうむしが飛んできて、つみきのてっぺんに、ピタッ! つみきは、ゆらゆら揺れだして……。
はっきりとした色使いにシンプルな構成で、赤ちゃんから楽しめます。
また、「ひとつ」から「とお」まで数えながらつみきを積み上げていくので、遊びながら、数に興味を持つきっかけにもなります。積み上げる場面では、つみきを持つ手しか描かれていないので、「誰の手だろう?」と想像もふくらみます。
つみき一つひとつの顔を変えていたり、誰がつみきをしていたのかが後から分かったり、表紙と裏表紙の絵がつながっていたりと、あそび心も満載です!
つみきあそびへの導入ポイント
縦にページを開いていくので、つみきが高くなっていく感覚や、くずれたときの迫力がよく伝わります。そのため、つみきあそびの前に読んだり、絵本を読みながら、描かれたつみきと同じように本物のつみきを積みあげていったりしても、盛り上がります。
「がっしゃーん」と、つみきがくずれてしまった後も、もう一度「ひとつ」から始められるように工夫されているので、最初のページに戻れば、何度も何度も繰り返し楽しめます。
にこっとポイント
- つみきが、初めての子でも大好きな子でも、成長に合わせて楽しめる絵本です。
- 普段のつみきあそびをちょっと変えてみたいときは、段ボールの空き箱を使った大型つみきもおすすめです!
(にこっと絵本 SATO)