動物たちは、どんなおうちで、どんなごはんを食べているのかな?
『ねずみさんのながいパン』多田ヒロシ、こぐま社、2000 amazon
長い長いパンを持って走るねずみさんが、とっても印象的な表紙です。
「このうちかな?」と、見えてきたおうちに入るねずみさん。でも、そこは、ぞうさんのおうち。ぞうさん家族は、ごはんの時間でした。
「ちがった」と、ねずみさんは走り出します。またおうちが見えてきて、「このうちかな?」と思いましたが、今度は、きりんさんのおうちでした。きりんさんたちも、ごはんを食べています。
ねずみさんは、再び走ります。ねずみさんは、無事、自分のおうちにたどり着けるのでしょうか?
「もう1回読んで」と、子どもの心をつかむ一冊!
くり返し出てくる「ねずみさんは とっとこ とっとこ どこにいくのかな」ということばが、リズミカルで、とても心地いいです。
また、ねずみさんと一緒に、いろいろな動物たちのごはんの時間をのぞくことができるだけでなく、それぞれの動物のお家の形から、きりんさんやうさぎさんなど、中に住んでいる動物を予想することもできます。いろいろな動物を知ったばかりの幼児たちが、興味を持てるよう工夫してあるのですね。
そのため、この絵本を読むと子どもから「もう1回!」と声が挙がることが多いのです。
さて、ねずみさんの持っていた長い長いパンですが、なぜあんなにも長いパンが必要だったのか― ねずみさんのお家に帰ると、その理由が分かりますよ。ぜひ親子で、読んでみてください!
にこっとポイント
- ねずみさんと一緒に、いろいろな動物のおうちとごはんの時間をのぞけます。
- 裏表紙には、ねずみさんが長いパンを買ったと思われるパン屋さんも描かれていますよ!
- 多田ヒロシさんの描く、ねずみさんシリーズには、他に『ねずみさんのおかいもの』『ねずみさんのくらべっこ』があります。
(にこっと絵本 SATO)