『あるひ、いつものがくどうで』は、4月から1年生になり、学童保育を利用するお子さんと、一緒に読みたい絵本です。
『あるひ、いつものがくどうで』サトシン作、ドーリー絵、えほんの社、2015 amazon
「学童」は、地域によっていろんな呼び名があるようですね。「放課後児童クラブ」などと言われる場合もあるでしょう。
いずれにしても、学校が終わった後の時間や、長期休みの間に、子どもたちが通って、学習したり遊んだりする場所です。
学校でもない。
家庭でもない。
ONとOFFのちょうど間の時間で、異年齢の子たちが、まぜこぜで一緒に過ごす場所でもあります。
この絵本には、ある日の学童の一コマが描かれています。
1年生と遊んであげる上級生。ゲームに夢中で、お迎えが来てもなかなか帰ろうとしない子ども。お母さん同士、話が盛り上がっている様子。1年生が、上級生のお姉さんに甘えて過ごすひと時。おいしいおやつ作りや、ワクワクするイベント…… などなど。
ある日、いつもの学童でくり広げられている様子が、そのまま描かれているんです。
子どもの立場から、また、保護者の立場から、共感できる場面が、たくさんあるのではないでしょうか?
子どもたちを見守り、保護者さんを支える、指導員さんたちの温かいまなざしにも、触れることができる作品です。
にこっとポイント
- ある日の学童の一コマが描かれています。小学校入学前から学童保育の利用が始まる子もいるでしょう。保育園の年長さんが、ポンと小学生のお兄さんお姉さんの中に入っていくのは、なかなかハードルが高いもの。この絵本で雰囲気が少しでも伝わって安心できるといいですね。
(にこっと絵本 森實摩利子)