PICK UP! ハロウィンに読みたい絵本

当てっこしながら何度も楽しめる作品をご紹介します。『うしろにいるのだあれ』。

『うしろにいるのだあれ』accototoふくだとしお+あきこ作・絵、幻冬舎、2008 楽天ブックス

犬の「ぼく」が言います。「ぼくの うしろに いるの だあれ」。

後ろには、かめくんが少しだけ描かれています。「あ かめくん」「かめくんの うしろに いるの だあれ」。

今度は、誰かの前足でしょうか? 「うしろにいるのだあれ」。

こんな風に、クイズにもなるこの作品。犬や亀、猫や象といった、子どもたちが大好きな動物が次々と出てきます。

大きく描かれたイラストは、白い背景によく映えて、子どもたちの興味を引きます。

「まえ」や「うしろ」だけではなく「うえ」や「した」といったことばも出てきますので、位置の表現を学ぶこともできます。

位置の概念は、個人差がありますが、概ね3歳から4歳頃に形成されるそう。動物の視線も、示された方向をみているんですよね。

最後には、ぼくまで戻ってくるのですが、ぐーっと引いた全体像が描かれていますので、その理由を探してみてください。

にこっとポイント

  • 何の動物が出てくるのかを当てっこしながら、何度でも楽しめる作品です。前後・上下など、位置の表現を学ぶこともできます。
  • 作者からはこんなメッセージが。「自分のまわりをもう一度よく見てください きっと誰かいるから」。一人きりだと思ってしまいそうなときにも、開きたい作品です。

(にこっと絵本 森實摩利子)

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