『きょうのおべんとうなんだろな』岸田衿子作、山脇百合子絵、福音館書店、1994 amazon
なわとびをしていた、男の子と動物たち。「あーおなかすいた」と、お弁当を広げます。
「きょうの おべんとう なんだろな」「わたしたちの おべんとう なにかしら」
にんじん、ひまわりの種、はちみつパン、それに、いわしのソテー。バナナが20本にキャベツのまるごと3個は誰のでしょう。お弁当箱も、大きかったり小さかったり、四角いのも、ボウルも、カゴもあります。
色とりどりの包みの中からあらわれる、動物たちの好みに合った個性豊かなお弁当に、読みながらわくわくしてしまいます。
「いった だっき まーす!」「おいしいね」「うまい うまい」― みんなでにぎやかに、お弁当をほおばる様子に、読む人みんながほのぼのするはず。
今日のお弁当はなんだろう? おいしそう、楽しみ! というワクワクした気持ちがあふれている本作。
最後のページには、お話で出てきたお弁当が並んでいます。「これは、ねこさんの」「これは、ぞうさんのだったよね!」と、子どもたちもお話を思い返しては、大盛り上がりする1ページです。
自然の中で思いっきり遊んで、お弁当を食べる。その心地よさと、おいしいお弁当を開くウキウキした気持ちを感じられる絵本です。青空の下、お外で読んでみると、さらに気持ちがいいかもしれませんね。
また、大人としては、子どもたちはいつもお弁当をこんな風に開いてくれているのかな、と、早起きしてお弁当を作る苦労も吹き飛ぶような気がします。
にこっとポイント
- にぎやかな、お外でのピクニック。お弁当を囲んで、みんなで過ごす楽しさを味わうことができます。お弁当を持って外へ出かけたくなります。
- 続編で、『どこでおひるねしようかな』も出版されています。青空の下で気持ちよく過ごしたいときにおすすめです。
(にこっと絵本 Haru)