PICK UP! みんなでワイワイ読みたい絵本

春に運動会をする地域もありますが、昔のように秋に運動会をするところもまだまだ残っていますね。

私のお仕事先の学校も、9月に運動会があるので、今は準備や練習に大忙しです。

先日は、「ムカデ競争」の練習場面に立ち会うことができました。呼吸を合わせ、「右・左・右・左……」と進むのですが、なかなかうまくいきません。実はコロナ禍で、ここ4年ほどは封印されていた競技だそう。距離感を気にせずに夢中になれるのは、久しぶりのことです。

さて、今回ご紹介するのは運動会の作品。ただの運動会ではありません。全部がさかさことばで構成されているのです。

さかさことばでうんどうかい

『さかさことばでうんどうかい』西村敏雄作、福音館書店、2009 amazon

さかさことばは「回文」ともよばれます。

始めから読んでも、終わりから読んでも、文字の出現する順番が変わらず、さらに言語としてある程度意味が通る文字列のことです。

この作品のすごいところは、単純に短い文章が書かれているのではなく、オチまで含めたショートストーリーが、すべて回文で構成されている点です。

さかさことばでうんどうかい_中ページ

作者の西村敏雄さんが描く、ユーモラスな表情の動物たちとストーリーとがマッチして、なんともおもしろいのです。

読むときは、リズムに乗って読むのがいいみたい。

リズミカルに読んだ後、さかさまからも読んでみて、ことば遊びを堪能し、「ぷっ」と笑いあってほしいです。

にこっとポイント

  • オチまで含めたショートストーリーが、すべて回文で構成されている絵本です。ユーモラスな表情の動物たちとストーリーとがマッチして、なんともおもしろいのです。
  • 2015年に出された【新版】では、たまいれが追加されているようです。さて、どんなさかさことばが描かれているでしょうか?
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(にこっと絵本 森實摩利子)

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