PICK UP! 平和ってなに?を考える絵本
みみかきめいじん

『みみかきめいじん』かがくいひろし作、講談社、2009 amazon

『みみかきめいじん』は、みみかきやの「ひょ・うーたん」先生と弟子の「ひょうすけ」が、みみかき草に水をまいているところからお話が始まります。

「みみかきや」なんて、それだけでおもしろいお店ですね。さて、お客さんがやってきましたよ。

最初のお客さんは、「ぞうさん」でした。

みみかきめいじん_中ページ1

うーたんせんせいは、ひょうすけに言います。

「『ぞ』の1番のみみかき草をとってきておくれ」― どうやらこのお店のみみかきは、一人一人のお客さん専用に育てているみたい。

ひょうすけは、『ぞ』の列に生えている太い大きな耳かきを、「すぽりん」と抜いて「わっせ、わっせ」と運びました。

ぞうさんは、うーたんせんせいに耳かきをしてもらって、あまりの気持ちよさにトロトロトロリ~と溶けてしまいます。

みみかきめいじん_中ページ2

お客さんは次々やってきます。うさぎの団体さんだったり、とうめいにんげんだったり…… みんな、自分にぴったりのみみかきで、うーたんせんせいに耳かきしてもらって、うっとりご満悦です。

登場するぞうさんのりっぱなげじげじ眉毛や、うさぎたちの表情やしぐさも楽しいです。

幼い頃耳かきをしてもらったときに、頭をのせた母の膝の柔らかさや手の温かさ。絵本を読んでいると、そんなことを思い出します。

耳かきは、自分でもできるのですが、誰かにやってもらうと気持ちよさもひとしおです。私も、うーたんせんせいに耳かきしてもらいたいなぁ。

ところで、とうめいにんげんさんは見えないものだから、うーたんせんせい、間違って鼻の穴を掃除しちゃいます。

大きなくしゃみとともに、うっかりと正体を表したとうめいにんげんさん、さあて、その正体は……?

実は、12月のこの時期ならではの人が登場します。

先日、おはなし会で子どもたちに読んだ時には、くすくす笑いと「あっ!」と驚きの反応がありました。笑いと驚きと、さらに耳に心地よいオノマトペが、この作品の人気の理由です。

にこっとポイント

  • 笑いと驚きと、さらに耳に心地よいオノマトペが、人気の秘密。「この時期ならではの人」が登場するので、12月の読み聞かせにもぴったりです。
  • 『だるまさんが』シリーズでおなじみのかがくいひろし作品です。読んでいると、リズム感や間合いが絶妙で、それに合わせて登場するキャラクターがどこかひょうきんで……。子どもたちが好む理由がわかります。ぜひ、作者の他の絵本も読んでみてください

(にこっと絵本 森實摩利子)

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