「おやつどろぼう」(こどものとも2021年8月号)阿部結作、福音館書店
夜、トイレに起きたアカーキーは、お母さんが一人でおやつパーティーをしているのを目撃しました。
おかあさんにベッドに入れられてしまったアカーキーですが、イチゴのケーキが気になって眠れません。こっそり起き出してイチゴのケーキを探します。
そして、見つけました。
冷蔵庫の中の美味しそうなイチゴのケーキと…… しましまの服を着ている小人たちを!
大事なケーキを盗まれてはたまらない、とアカーキーは彼らの後を追いかけます。
追いかけて追いかけて着いたところは、美味しそうなお菓子であふれる大広間でした。
そこで繰り広げられるさまざまなことは、読んでみてのお楽しみ! です。
見ている子どもたちが、ワクワクハラハラするに違いありません。
先日、保育園でこの絵本を読んだのですが、読み終わった後に、一人の男の子が「しぎさん、今日はこの絵本を置いていってよ!」と言いにきました。
こんなことを言われたのははじめてでした。きっと面白かったのだと思います。
同席されていた園長先生も大きな声で「あはっ!」と笑っておられました。
アカーキーは、しましまたちからイチゴのケーキを取り戻せたのでしょうか。
最後の場面には、思わず笑ってしまうと思います。こちらもお楽しみです。
にこっとポイント
- 夜中のおやつをめぐる、大冒険。ワクワクハラハラ、最後には笑ってしまう、美味しいものがあふれる絵本です。
- とにかく、読み手(大人)も楽しんで読んであげてください。
(寄稿: 絵本専門士<東京都> 鴫原晶子 / 保育者養成校講師)