ぼくがラーメンたべてるとき

『ぼくがラーメンたべてるとき』長谷川義史作・絵、教育画劇、2007、amazon

ぼくがラーメンたべてるとき、となりでミケがあくびした。となりでミケがあくびしたとき、となりのみっちゃんがチャンネルを変えていて、またそのとなりのとなりのたいちゃんが、トイレでボタンを押していた。

そのとなりのとなり、そのとなりの町、となりの国、と視野を広げていくと…… ぼくたちのとなりからつながっている地球の裏の誰かは、どんなことを思い、どんな生活をしているのだろう。

淡々とした短い言葉の先にある、愕然とする現実に気づかされます。

わたしたちにとっての「平和」とは? まずは、知ること気づくこと

わたしたちは、普段どんなことに幸せを感じるでしょうか。戦争、災害、昔も今も世界のどこかで苦しんでいる人たちはいます。でも、その苦しみが自分に降りかからない限り、わたしたちはなかなか今の当たり前のように手にしている「平和」を自覚できないのかもしれません。

けれど、この絵本は、その当たり前の「平和」に気づかせてくれるのです。

おいしいラーメンを食べられること、テレビを見られること、好きな楽器やスポーツに打ち込めることは、赤ちゃんを背中におぶって面倒を見ている子や家族のために水を汲んでいる子、パンを売っている子には当たり前のことではないのかもしれない。

そしてそれは、遠い遠い国の知らない街のことではなく、私たちの「となりの」できごとなのです。

ページをめくりながら、私たちの「となりのとなりの」世界の子どもたちの姿に触れるとき、子どもたちの中に何か芽生えるものがあるかもしれません。

にこっとポイント

  • 同じ風の先には、同じように子どもたちがいる。住むところや生活は違うけれど、みんなが健康で幸せでありますように― そう願わずにはいられない絵本です。
  • 戦争、災害など過去現在のできごとの詳細を知り、学ぶ大切さもあります。実際にそのような体験に触れる機会の少ない現代の子どもたちに、まずは身近な「平和」を感じることのできるこの絵本をおすすめします。

 

(にこっと絵本 Haru)

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