とっぷりと春を満喫して、新緑が目に優しい季節になりました。

先日、ふと黄色いちょうちょが飛ぶのを目にしました。白いハルジオンの蜜を吸う黄色いちょうちょ。

そうして久しぶりに読みたくなったのがこちらです。

きいろいのはちょうちょ

『きいろいのはちょうちょ』五味太郎作、偕成社、1983  amazon

「きいろいのは ちょうちょ」「きいろいのは ちょうちょ……」― そう確信して網をかぶせる男の子。でも……。

あれあれ?

「ちょうちょ じゃない」

ちょうちょの形に開けられた穴は、ページをめくるたびに思いがけないものに変身するのです。

木の実やひよこ、信号なんかに変身してしまう「きいろ」に、男の子もだんだんと「きいろいのは……ちょうちょ だよね」と不安になります。

そして最後には、とうとう「きいろいのはちょうちょ じゃない」となるのですが、実は―?

 

先日、読み聞かせの会で、4歳の男の子にこの絵本を読みました。

「ちょうちょ じゃない」とパターンが分かり、うれしそうに口にしていた男の子。最後の展開に、思わず「あれぇ?」とつぶやいていましたよ。

「そうかもしれない」が「そうでなかった」ということば運びの面白さもさることながら、ページをめくるたびに発見のあるしかけの構成にワクワクさせられる一冊です。

にこっとポイント

  • 五味太郎さんの、シンプルながら発見のあるしかけにワクワクする絵本です。
  • 新しい季節、なんだか周囲もざわざわしています。こんなときこそ柔軟に、頭の体操、いかがでしょうか?

(にこっと絵本 森實摩利子)

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