PICK UP! 春の旅立ちの絵本

「もやもやした気持ち」を、うまくことばにできないことってありませんか?

そんなときに、お助けしてくれる絵本をご紹介します― 『カラーモンスター きもちのきゅうきゅうばこ』。

カラーモンスターもちのきゅうきゅうばこ

『カラーモンスター きもちのきゅうきゅうばこ』アナ・レナス作、おおともたけし訳、永岡書店、2023 amazon

ニナは朝から気分がもやもや。

でも、なぜもやもやするのかが、わかりません。そこで、カラーモンスターに会いに行くことにしたのです。

カラーモンスターきもちのきゅうきゅうばこ_中ぺージ

カラーモンスターは、気持ちの整理の専門家。もやもやが大きくなりすぎて、手に負えなくなったときに、気持ちを整理する手助けをしてくれるのです。

ことばにすることが難しいときは、数字にしてみるのはどう? その嫌な感じは、数字にするとどれくらい?

何も感じないのが、0。がまんできないのが、10。

今の気持ちに一番近い顔はどれですか? もやもやレベルを見てみよう。

次は、気持ちを軽くする救急箱を見てみよう。

自分の好きなことをすると、心が軽くなるよ。深呼吸をするのもいいね。粘土をこねてみる? 塗り絵をしてみる?

この作品は、感情の取扱説明書でもあります。自分の気持ちとの付き合い方がわかる― これは、子どもだけでなく、大人にも必要なことですよね。

モンスターと一緒に「自分だけの気持ちの救急箱」を作ってみましょう。

にこっとポイント

  • モンスターと一緒に「自分だけの気持ちの救急箱」を作ってみてください。
  • 心と身体の声に耳を傾けることは、自分の感情をコントロールし、日常生活でよりよい決断を下すのに役立ちます。子どもは、感情を支えてくれる大人が必要。子どもの感情に寄り添い、整理し、手助けしてくれる大人とのかかわりの中で、子どもたちは感情のコントロールを身に着けていきます。親子で、園で、学校で、子どもたちがこの作品と触れ合う機会を、ぜひ、作ってあげてください。

(にこっと絵本 森實摩利子)

おすすめの記事