『がまおじさんのやま』森環、小学館、2021 amazon
たろうは、友だちに、がまおじさんの山に登って「あのけしき」をまた見に行こうと誘われました。
でも、おじさんと山がなんとなく怖いたろうは、まだ、その山に登ったことがありません。
みんなは、がまおじさんに気軽に声をかけ、山へ行ってしまいます。たろうも続きますが、うまくいきません。
翌日も、愛犬・まるとの散歩中に挑戦したものの気づいてもらえず、落ち込む、たろう。
きょうも のぼれなかった……。
ぼく、もしかして がまおじさんに きらわれてるの?
そんなとき、なんと、まるが逃げ出してしまいます!
まるは、どうなってしまうのでしょうか? そして、たろうは、がまおじさんの山を登ることができるのでしょうか?
『がまおじさんのやま』のページをめくると、そこには不思議な世界が広がっています。
山に登ろうと誘われる場面では、うさぎがブランコをしていたり、キツネが砂遊びをしていたり、宇宙人の子どもが地面にお絵かきしていたり…… 人間以外の友だちがたくさん描かれています。
そんなちょっと変わった世界へ、すっと入れるよう読者を導くのが、作者・森環さんの鉛筆画。鉛筆であるからこそ詳細に描ける、髪の毛や木の葉や草等にも、注目です。
また、黙っていると一見とても怖そうに見えけれど、実際に関わると優しいがまおじさんも、とても魅力的ですよ!
にこっとポイント
- がまおじさんの山に登りたいけれど、がまおじさんが怖くて、なかなか登れない男の子・たろうの物語です。
- 絵は、鉛筆で、細かい部分まで描かれていて、何度も読み返したくなります。
- 裏見返しには、おはなしの中に登場するお店が、勢ぞろいしています!
(にこっと絵本 SATO)