何でも持っている友達を喜ばせるものって、なあに?
クリスマスにプレゼントはつきもの。お子さんのいるご家庭では、希望は何なのか聞き出すのに苦労している方もいらっしゃるようですね。
聞き出してみれば、実現が難しいようなお願いや「あれ? こないだのと違うじゃないか」なんてことに振り回されてしまうこともあるでしょう。
プレゼント選びは本当に難しいものです。
さて、数あるクリスマス絵本の中で、今回私がお届けするのは『おくりものはナンニモナイ』。原題は『The Gift of Nothing』― 「ナンニモナイ」と訳されたのは、谷川俊太郎さんでした。
パトリック・マクドネル作・絵、谷川俊太郎訳、あすなろ書房、2005 amazon
とある特別な日。
犬のムーチは、大好きなアールに贈りものをしたくなりました。
さて、何を贈ればいいのかな? 考えてみたら、アールはもういろいろなものをすでに持っていました。
何でも持っている友達を喜ばせるもの……。
考え抜いた答えは「ナンニモナイ!」だったのです
さあ、ここからムーチのナンニモナイ探しが始まります。見つかった大切なナンニモナイを贈ったとき、アールはどんな反応をするのでしょうか?
二人は味わいます。「ナンニモナイ」を……。
ナンニモナイけれど、あなたとの間に流れる大切な時間。物に目を向けるのではなく関係の中にある気持ちや、思い出や、これからの未来に目を向ける― とってもステキなことだと思いませんか?
さあ、クリスマス。あなたはどんな時間を過ごすのでしょう。どうか、あなたの周りの方々と温かい交流のある時間が広がりますように。
にこっとポイント
- 「ナンニモナイ」を味わうステキに、気付せてくれます。
- 大人向けの絵本としてプレゼントしても素敵です。あなたの大切な方へ届けませんか?
(にこっと絵本 森實摩利子)