乗りもの大好きな子必見! 企画展「絵本でたのしむ 海と船」
『ボクふねのにる』柳原良平作・画、佼成出版社、2004 amazon
白い大きな船、「にっぽんまる」。2万トンの客船に母子が乗り込みます。
お別れのテープに、ブォーっという汽笛で出帆する場面では、「ボク」と一緒に胸の高鳴りを感じるよう。ホテルのような部屋でくつろぎ、海の見えるサロンでおやつ、操縦室の見学。海の真ん中で星空に囲まれて眠る夜― 船の旅の全てが、ボクの目線から新鮮に語られます。
絵本の中の日本丸が実際に見られる! 横浜みなと博物館&柳原良平ミュージアムへ
豪華客船の旅を絵本で、本物の日本丸を横浜で、体験できます。
こちらが、日本丸。
ランドマークタワーをバックに、壮観な眺め。横浜みなと博物館で600円の共通券を購入すると、日本丸と横浜みなと博物館(柳原良平ミュージアムも含む)の両方に入館することができます。
ウイスキーのアンクルトリスのデザインを手がけたことでも有名な柳原良平さん。船長さん姿のアンクルトリスがお出迎えです。柳原さんの船や港を描いた絵本の世界にワクワクしてきます。
館内には、様々な用途の船のミニチュアが飾られています。圧巻!
毎週土曜日には、いろいろな船の折り方を教えてもらえるおりがみ教室が開催されています。無料で参加できるので、子どもも大喜びです。
親子の絵本時間が豊かになる― 企画展「絵本でたのしむ 海と船」とおはなし会
みなと博物館では、現在「絵本でたのしむ 海と船」という企画展が行われています(2018年12月9日(日)まで)。
企画展会場内では、海に関連した絵本を自由に読むことができます。
どっぷり海と港の世界に浸ることができ、夢中になって読んでしまいます。
『たぐぼーとのいちにち』。実際に家でこの絵本を読んでから行くと、「あ、この場面だ!」とうれしくなります。
ほかにも、『ボクふねにのる』や『かもつせんのいちにち』(谷川夏樹)などの原画が展示されています。船の緻密な描線や、美しく姿を変えてきらめく海の色など、絵の具の重なりまで見ることができ、絵本とはまた違った味わいがあります。
また、企画展で同時に開催されているおはなし会にも参加してみました。
私が伺った日のおはなし会は、「おはなしクーゲル」の方が担当されました。長年、図書館などでおはなし会を開催し、普段はストーリーテリングなども行っているそうです。
穏やかな声色で海の絵本を読んでくださり、落ち着いた雰囲気の中で、子どもも大人もじっくりと楽しむことができました。
こちらが、今回のラインナップ。
用意してきた絵本の中から、おはなし会に参加する子どもたちの年齢に合わせてその場で選んでくださいました。
「おはなしクーゲル」の方は、長く絵本に関わってきた経験の中で得たものを、若いお母さんたちにもっと伝えたい、という熱い思いをお持ちです。でもつながる機会がなかなか得られず、残念に思うこともあるそう。
私自身、2児の母なので分かるのですが、忙しい毎日の中で絵本の情報を得るのって結構難しいですよね。
でも、素敵な絵本について伝えたい、という思いを持っている人たちもたくさんいるのです。
おはなし会や図書館、書店などに出かけたら、気軽に絵本に関する悩みや質問をしてみてはいかがでしょうか? 親子の絵本時間をさらに豊かにするヒントが得られるかもしれません。
もちろん船の絵本と横浜みなと博物館も、あわせてお楽しみくださいね。
にこっとポイント
- みなとみらい観光のついでに、横浜みなと博物館に寄ってみれば、お子さんも船や港について知ることができて大喜びのはず。柳原良平さんの絵本を読んでから行けば、きっと楽しさも倍増です!
(にこっと絵本 Haru)