『とんとんパンやさん』白土あつこ作・絵、ひさかたチャイルド、2013 amazon
ぶーさんの やきたてパンは ふっくら こんがり おいしくて
もりの みんなはだいすきです。
まだ開店前なのに、ぶーさんのお店には、お客さまが次から次へとやって来ます。
「とんとん まだですか?」とお客さん。ぶーさんは汗をかきながら「少し待って下さいね」と答えます。そして、美味しそうなパンを焼いていきます。
実は、この絵本は、しかけ絵本です。
お店のドアの窓から覗いているぶーさんのページをめくると、「まだですか?」とやってきたお客さんの体の一部が美味しそうなパンになるのです。
その工夫がとても面白く、次はどんなパンかなぁと読んでいてワクワクしてしまいます。
パンがすべて売り切れた後にやって来たネズミたちも、優しいぶーさんのおかげで美味しいパンを買うことができました。ぶーさんがお昼に食べようと思って焼いたものを譲ってあげたたのです。
ぶーさんは、閉店後に改めてブタの形のパンを焼きました。
子どもたちが大好きな動物たちが、たくさん登場します。そして、どれも本当に美味しそうです。こんなパン屋さんがおうちの近くにあったら嬉しいですね。
にこっとポイント
- やさしいパンやさんとおいしそうなパンで、幸せいっぱいのしかけ絵本です。
- 保育園の子どもたちはもちろんですが、専門学校の学生たちにも、保育コースの高校生にも、好評でした。
- 季節や行事にとらわれずに、いつでも読める絵本です。
(寄稿: 絵本専門士<東京都> 鴫原晶子 / 保育者養成校講師)