絵本の醍醐味って、ページをめくって「あっ」と驚くこともあると思うんですが、最近、びっくりする絵本に出会えました。
それがこちら、『もじかけえほん かな?』。
『もじかけえほん かな?』大日本タイポ組合作、偕成社、2020 amazon
「もじのしかけえほん」って何でしょう。表紙には、「ぺーじをめくると、もじがかわるよ!」と書いてあります。
「?」と思いながら表紙の帯を外すと…… 「か」だった文字が「な」に変わっちゃいました。
「か」と「な」の上半分は似ているでしょ? 下の部分を少し変えたらあら不思議!
このおもしろいしかけに気が付いたのは、文字を楽しむデザインユニット「大日本タイポ組合」のおふたり。
1993年に結成されたユニットで、文字を解体し、組み合わせ、再構築することによって、新しい文字の概念を探っているんです。
少しだけ中身をご紹介。「さら」という文字の、上半分を変えちゃいますよ。
「さ」は「も」に、「ら」は「ち」になって― 「さら」から「もち」に大変身です!
こんな風に、8パターンの文字の早変わりが載っているこの絵本。みんなで「あーでもない、こーでもない」ってワイワイと考えてみてください。
にこっとポイント
- ページをめくって「あっ」と驚く、文字のしかけ絵本です。
- 大人も頭をひねるこのしかけ。「脳トレ」にいいかもしれません。答えがわかった時はうれしいものですよ。
(にこっと絵本 森實摩利子)