暑い……。夏ですからね、しかたがない― と思っていても、止まらない汗やくらくらする熱気には、頭もぼーっとしてしまいますよね。
スズキコージさんの『?あつさのせい?』では、あまりの暑さにおかしなことが起こったようです。
『?あつさのせい?』スズキコージ作、福音館書店、1994 amazon
暑さのせい?で、ぼーっとしてしまった動物たちが、自分の大切なものを「うっかり」置き忘れてしまいます。
それは、帽子だったりかごだったり、シャンプーだったり。
それを拾った動物は「ちゃっかり」自分のものにしてしまいます。そう、ネコババしちゃうんです。
拾いものに夢中になっていると、また「うっかり」落とし物をするという、うっかりの連鎖と、グルグルめぐっていく落としものが、おもしろい作品です。
動物たちの名前もユニーク。馬の「はいどう」さん、きつねの「とりうち」くん、ぶたの「三吉」に、牛の「山口」さんなど、本当に突っ込みどころが満載!
暑いと、うっかりすることってありますよね。
私も、先日、暑さでぼーっとしていて、夕飯の食材を買いに行ったのに、何を買えばいいのかわからなくなってしまい、結局、3件のスーパーを回ってしまいました。これもきっと「暑さのせい」、です。
みなさんもどうぞ、暑さにはご注意くださいね。
にこっとポイント
- 「うっかり」と落としものがグルグルまわるのが、おもしろい作品です。
- この作品は、とにかく暑い日に読んでほしい! 見返しの太陽のイラストを「見るのも嫌だ」と思うくらい暑い日に読むのがおススメです。
(にこっと絵本 森實摩利子)