PICK UP! 大人も読みたい絵本

小さい頃から大相撲が好きな少年は、5歳の誕生日のプレゼントとして本場所に連れて行ってもらいました。力士よりも呼び出しに憧れていた少年は、その呼び出しさんに出会い、「おれ、呼び出しになる!」と決心したのです。

おれ、よびだしになる
『おれ、よびだしになる』中川ひろたか文、石川えりこ絵、アリス館、2019  amazon

少年は、中学校を卒業すると迷うことなく呼び出しの道に進みますが、仕事の内容やその煩雑さに驚く方も多いことでしょう。

呼び出しの仕事の一つは、土俵に上がって力士の名前を呼び上げることです。その音律も声も一人一人違っているので、実際の大相撲では、この聞き比べも楽しいものです。同時に土俵の周りでテキパキと動いている姿には、感動さえ覚えます。

残念ながらテレビ観戦ではそこまで映ることはあまりありませんが、私たちが知り得ない様々な仕事をこなしているのが、呼び出しさんたちなのです。

この絵本を通して、自分の将来について考えたり、この少年のように幼い頃からの夢を実現させたりすることの素晴らしさに気付くお子さんが増えると嬉しいです。家族の理解と協力も、欠かせませんね。

実は、この少年にはモデルがいます。まだ、若い呼び出しさんですが、時々テレビに映る凛としたたっつけ姿の彼を見ていると、応援したくなります。

にこっとポイント

  • あまり知られていない「呼び出し」の仕事に触れることのできる絵本です。
  • 自分の将来について考えたり、この少年のように幼い頃からの夢を実現させたりすることの素晴らしさに気付くことができます。
  • お相撲の絵本には、ほかにも『はっきょい ドーン』『りきしのほし』『ちびすけどすこい』などがあります。目を通してみてください。


(寄稿: 絵本専門士<東京都> 鴫原晶子 / 保育者養成校講師)

鴫原晶子
幼稚園に勤務していた頃、年に一度お相撲さんに来ていただいて餅つき大会をしました。子供たちは目を輝かせて参加し、たくさん遊んでもらって大喜びでした。このイベントは「餅つき大会」から「お相撲さんと遊ぼう会」と名称を変えて、現在も幼稚園の行事として続いています。

関連情報

こちらで、中川ひろたかさんと石川えりこさん、アリス館の末松さんのインタビューをご覧いただけます。モデルについてのお話も出てきますよ!
→ おすもうさん

おすすめの記事