ある日、ネッドくんに手紙がきました― 「びっくりパーティーにいらっしゃい」。
『よかったねネッドくん』レミー・チャーリップ作、八木田宣子訳、偕成社、1997 amazon
でも、パーティーは遠い遠いいなかでやるんだって……。
それならば、と飛行機で出かけたネッドくんでしたが、その行く先々でたくさんのトラブルに見舞われます。
「たいへん!」を「よかったね!」で乗り越えて、ネッドくんがたどりついたのは?
「fortunately!(よかったね!)」マインドで毎日を楽しく
「さいあくだぁ……」
実はこのことば、いけないいけないと思いつつも、つい口走ってしまうわたしの口癖でした。でも、それではいつまでも楽しくないし、次に進めないですよね。
だから最近は、ピンチをチャンスに、の心意気で、「かえってよかったな」と思えることを自分で見つけてみることにしています。
この『よかったねネッドくん』は、まさにそんな気持ちの切り替えを教えてくれるような絵本なのです。
こんなことってある!? ― というくらい運の悪いハプニングにいつも巻き込まれるネッドくんは、飛行機が爆発したり、パラシュートに穴があいていたりと、本当に踏んだり蹴ったり。
でも、運の悪いことの後には、運のよいことも起きるのです。
人生、山あり谷あり。アンラッキーなハプニングが起きたとき、ネッドくんの笑顔が、わたしたちに勇気をくれます。
だから、ハプニングにも、笑顔を。落ちているときでも上にのぼる足がかり、これってかえってラッキーだよね、ということをぜひ見つけてみましょう。
コロナ禍の中、制限されることの多い現在ですが、今、皆さんにはどんなことが「よかったね!」になるのでしょうか。
わたしの場合、「家族の時間ができてよかった!」「毎日時間に急かされることなく、子どもたちとゆったりと過ごせてよかった!」です。
大変な中でも「これがよかったよね」とその状況を楽しむことで、ハプニングを乗り越える道のりも、自分の糧にしていけるのではないでしょうか。
にこっとポイント
- カラー(よかったね!)と白黒(でも、たいへん!)のページのくり返しがわかりやすく、読み聞かせでも幅広い年齢層で盛り上がります。
- 日本語と英語、両方の文が書かれているので、どちらも楽しむことができます。日本語で慣れてきたら、英文で読んでみるのもいいですね。
- おうちで、外で、それぞれ今を頑張っている皆さんも、ネッドくんと一緒に「よかったね!」と思えることを探してみましょう。
(にこっと絵本 Haru)