私が大好きなコンビの作品をご紹介します。『だいじなだいじなぼくのはこ』。

『だいじなだいじなぼくのはこ』益田ミリ文、平澤一平絵、ミシマ社 amazon
小さい車が一人で走っています。
どこから きたの?
なにしに きたの?
きゅうな さかみち のぼれるの?
でこぼこみちを はしれるの?
できるかどうかはわからない
だってぼくには はじめて ばかり
わからないことばかりで戸惑っている車ですが、実は、一つの「はこ」をつんでいます。
「はこ」の中には、ここに来る前にもらってきた、ぼくの「力」が入っているのです。
ぼくの力はどんなかな? これからゆっくりひらいてみるね
一人ひとりが持っている、自分だけの「力」。
生まれた時から備わっているもので、私も、あなたもみんなもっている「力」です。
「力」は、個性だったり、可能性だったりするのかな。大事にしたいはずなのに、持っているはずなのに、時々それを忘れてしまうんですよね。
キミは、こんな子どもなんだよ。
ではなく、
キミは、どんな力を持っているの?
教えてもらうのは、わたしたち大人のほうなのかもしれません
というのは、作者からのメッセージ。子どもたちに関わる仕事をしている私としては、忘れたくないものとなりました。
にこっとポイント
- 生まれた時から備わっている、誰もが持っている「力」についてのお話です。
- 益田ミリさんと平澤一平さんの作品には、『はやくはやくっていわないで』『ネコリンピック』『月火水木金銀土日 銀曜日にはなにしよう?』などもあります。こちらもおすすめです
(にこっと絵本 森實摩利子)