PICK UP! ハロウィンに読みたい絵本

世界中にある、さまざまな願かけ。さて、どんな方法があるのでしょう?

願いごとのえほん

『願いごとのえほん 幸せを呼ぶ世界のおまじない』ローズアン・ソング文、エリサ・クレヴェン絵、椎名かおる訳、あすなろ書房、2009 amazon

『願いごとのえほん 幸せを呼ぶ世界のおまじない』は、元々はアメリカの絵本ですが、原題は『WISH』です。ふとしたときに、人生の節目に、人は自然と「願う」という行為をしているような気がします。

そしてそれは、文化は違えど、世界共通。この絵本では、世界15か国のおまじないや信仰、その土地ならではの伝統行事が、鮮やかな絵で、楽しく紹介されています。

たとえば、「幸せをもたらす7つのもの」(イラン)や、「ラッキー・コイン」(ロシア)、「まつ毛を使ったおまじない」(メキシコ)。また、日本の「七夕祭り」や、グアテマラの「死者の日」。エルサレムの「嘆きの壁に行って、石と石の隙間に願いを書いた紙をはさむ」などは、その国の歴史背景を理解すると、さらに興味深く感じられます。

「どうか、幸せが訪れますように」「願いごとが叶いますように」― さまざまな背景がありつつも、人々の願いは、今も、世界中にあふれています。

願いごとのための飾りつけは鮮やかで、華やかで、絵本の中にあふれるその美しさを見ているだけで、幸せな気持ちになります。ふと、絵本に出てきたおまじないをしてみたくなるように、皆さんの日常にもきっと彩りをもたらすはずです。

そして、願わくば、みなの願いが叶い、世界中にあたたかな幸せが訪れますように― 自分の周りの人へ目を向けて、他の人の幸せを願う優しさを持つきっかけにもなるのではないでしょうか。

にこっとポイント

  • 世界15か国の願いごとについて知ることができます。それぞれの文化や国の背景とも密接に関わるその願いとおまじないの方法に、「知る」驚きと、幸せを願う温かな気持ちとを味わうことができますよ。
  • 「イルカ」「コウノトリ」「馬の蹄鉄」などの縁起のいいもの14個をこの絵本の中から探すというハッピーミッションもあります。

(にこっと絵本 Haru)

おすすめの記事