もうすぐ父の日ですね。今日は、お父さんが出てくる絵本のご紹介です― 『きんようびはいつも』。
『きんようびはいつも』ダン・ヤッカリーノ作、青山南訳、ほるぷ出版、2007 amazon
毎週金曜日― それは、パパとぼくにとって特別な日。
朝、少し早く家を出て、町を散歩して、ちょっと寄り道もして、おなじみのお店で朝ご飯を食べる。
ゆっくり時間をかけて、いろんなことを話しながら食べるんだ。
ぼくは金曜日が大好きだ。
親子の時間をこんな風に過ごすなんて、ステキですよね。
毎週通う道だから、町の変化にも気づくし、あいさつを交わす相手もおなじみさん。お店では、メニューを言わなくても何を注文するかわかってくれているし、「また、金曜日ね」と声をかけられてお店を後にする。
毎週金曜日にくり返されている、父と子のかけがえのない時間のお話です。
作者からのメッセージでは、息子さんが3歳になったときからこの習慣を続けていたことが書かれています。
きっと、この習慣は作者にとってかけがえのない体験だったのでしょう。だからこそ、絵本に描いたのだと思います。
何かと忙しい現代、大きなイベントもいいですが、こんな小さな親子の行事を重ねるのもステキですよね。
にこっとポイント
- 毎週金曜日にくり返される、父子のひとときを描いた絵本です。
- 母子が描かれた作品は多いですが、父子の作品は少なめですので、ぜひ、読んでほしいです。
- 表紙のお父さんの背広、格子柄が素敵です。裏表紙もお父さんの背広柄になっているんです。
(にこっと絵本 森實摩利子)