「わたしゃ おんがくか やまの こりす じょうずに バイオリン ひいてみましょう」― 童謡「やまのおんがくか」は、幅広い世代で歌い継がれていますよね。
調べてみると、1964年にNHKの『みんなのうた』で放送されたのが始まりのようです。
多くの人に愛されているこのわらべうたには、絵本もあります。
『やまのおんがくか』水田詩仙訳詞、鈴木幸枝構成・絵、ひさかたチャイルド、2014 amazon
舞台は秋の森。紅葉した木々のもと、動物たちの音楽会がはじまりました。
トップバッターはこりす。
ページをめくっていくと、真ん中にミニページがあって、それをパタパタ音楽に合わせて動かすと、まるで本当にこりすがバイオリンを弾いているように見えるんです。
こりすのバイオリンは、「キュキュ キュ キュ キュ」。
ことりのフルートは「ピピ ピ ピ ピ」。
たぬきのたいこは「ポコ ポン ポン ポン」。
動物たちが音の持つイメージを、さらにふくらませてくれています。
絵がはっきりしているので、遠くからもよく見えます。おはなし会でも大活躍しそうです。
最後のページは、動物たちが大勢で合奏している様子が描かれていて、にぎやかでとっても楽しい。私も仲間に入れてもらいたいなと思う、元吹奏楽部なのでした。
にこっとポイント
- 幅広い世代で歌い継がれている童謡の絵本です。
- この絵本からこんな遊びはどうでしょう。たとえば……「トロンボーンはどんな動物が吹くかな?」「長い楽器だからぞうさん?」「にょろにょろへびなら、どんな楽器が似合うかな?」というように、楽器+ 動物+ 音を想像して、遊んでみてください。
(にこっと絵本 森實摩利子)