『だれのパンツ?』シゲリカツヒコ、KADOKAWA、2019 amazon
いつもの帰り道、いつも通りに団地の前の公園に寄り道をしたタロウの頭の上に落ちてきたのは― なんと、ヒョウ柄の大きな大きなパンツです。
「おーい、こっちこっち」という上の方から聞こえた声とベランダで揺れていた洗濯物をヒントに、「あそこの へやの ひとが おとしたのかな?」とパンツを届けるも、持ち主とは違いました。
本当の持ち主を探すため、住人の証言を追いながら、次々と団地の部屋を訪ねるタロウ。しかし、団地の部屋に住んでいるのは、人間だけではなかったのです。
さあ、パンツはいったい誰のものなのでしょうか? タロウの大冒険が始まります。
スピード感のある展開と、隠れた絵が楽しい絵本
この絵本は、ストーリーの展開がとても速いのが特徴です。
黄色い絵ばかり描く絵かきさんや、大きな牛を飼っている闘牛士さん、さらにはゴリラの親子など、次々とパンツの持ち主候補の不思議な住人が登場するので、最初から最後までわくわくしながら、一気に読むことができます。
また、絵の中に、次のページのヒントが隠されてもいて、それを見つけるのも面白いです。「あっ、こんなところに小さく描かれていたんだ」等と、発見すると、とても嬉しくなります。
子どもも大人も、何度も開きたくなる絵本です!
にこっとポイント
- 空から落ちてきた大きなパンツの持ち主を探して、団地を冒険する物語です。
- 登場する様々な住人の迫力ある絵にも、注目です。探し絵もいくつもあり、何度でも楽しめます!
(にこっと絵本 SATO)
『だれのパンツ?』作者・シゲリカツヒコさんの刊行記念インタビューがこちらに掲載されています。
→ カドブン